国会に入るところ。「アカン!こがれへん!うさみ!押して!」 の、最近おなじみの構図。 |
こんにちは。うさみです。
中米ブログも残すところあと2回。明日で最後です。
今日はサンホセでのメインイベント、12月3日の障害者の日に合わせて行われた、障害者自立法の国会フォーラムの日でした。このフォーラムは、コスタリカのメンバーが企画し、国会議員などを呼んで、障害者の自立について理解してもらい、障害者自立法のスムーズな決議を促すために開催されたフォーラムでした。もちろん、場所は国会です。コスタリカの国会の会議場でフォーラムをやれちゃうなんてすごいですね~。
国会の中庭。ヨーロッパ的でなかなか素敵でしたよ! |
9時30分から始まったフォーラムは、まず、コスタリカメンバーのウェンディとルイスエルナンの発表から始まりました。
11月30日にペレセレドンのコンセホでのセミナーと同じように、障害者の自立運動の歴史や日本で自立の理念を勉強して自分がどう変わったのかという話をしていました。コスタリカメンバーの自立セミナーはほんとに上手で、日本のメンバーの出る幕無し!というくらい完璧でした。
みんな自信満々で前に出ている姿は、かっこよかったですよ~!! |
その後、廉田さんがいつもの畑君のビデオを見せながら話をすることになりました。畑君のビデオは去年のコスタリカ訪問の時にいろいろな所で行ったセミナーで見せているので、会場の3分の1くらいの人は見たことある人でした。
畑君!さすが有名人!!
慣れた様子で説明をするアイダさん。 服もなかなかきまってますね! |
いつもはビデオを見ながら廉田さんが説明を入れるのですが、コスタリカメンバーは自分たちで何度も自立セミナーをやっていて、畑君のビデオの説明も自分たちで出来るということで、今回はアイダにビデオの説明をやっ
てもらっていました。
突然お願いしたのにとても上手で、笑いを取るところでは笑いが取れていて、なかなかやるな~と思って見ていました。
ビデオの後は廉田さんが、コスタリカ国会議員などを前にして話をしました。障害の責任の話や障害者の介助は贅沢なものではなくて、国の公共事業と同じという話をして、国会議員の人はそれを聞きながらうなずいていました。
与党の議員アリシアさん |
与党(PLM党)議員のアリシアさんは、
『自立法の内容を考えるときから、障害者の参画を考えています。この法律は私たちのものではなく、あなたたち(障害者)のものです。なにが必要なのかきちんと教えて欲しいし、一緒に作り上げていきたいと思っています。』と言っていました。
また、PAC党のエウゲニアさんは、『障害者の状況を悪化させているのは社会のせい』と認めた上で『文化にバリアがあると障害者の社会参画が阻まれるので、その文化を壊さなければならない。』と言っていました。これは障害者の自立運動に一致するなと思って聞いていました。
健常者が障害者の存在を無視して作り出した文化の中では、障害者の社会への参加、参画は難しくて、既存の文化を壊して新しい文化を作っていくことこそが障害者運動だから、そんなことを言ってくれる国会議員がいるコスタリカでの介助制度が出来る日はそう遠くないと思
いました。
そして、フォーラム終了後、早速ウェンディとルイスエルナンが、与党議員のアリシアさんの所に行って、具体的に法律の中身を考える会議に障害者が出席できるよう話を付けてきていました。交通費の話も出来て、ウェンディは大喜びでした。
石橋さん曰く『あんなに嬉しそうなウェンディを初めて見た』と言っていました。
コスタリカのみなさん、これからが本番ですね。障害者が社会の中で阻害されることなく、持っている能力を最大限に発揮できる社会を作れるような法律の制定を目指して頑張ってくださいね。
法律作成の会議に入る約束を取り付けている ウェンディさんとルイスさん |
国会でもらったお昼ご飯。 コスタリカ味じゃなくて、普通のラザニアでとても美味しかったです。 |
午前中でフォーラムが終了し、午後からはグアテマラ、ニカラグア(ホセアントニオのグループADIFIM)、ニカラグア(サンドラ)、ホンジュラスとの個別の話し合いでした。
各国1時間の予定で考えていたのですが、最初のグアテマラで1時間半使ってしまい、
その後もちょっとずつ延びてしまって、結局終わったのが7時でした。
私は、終わってすぐにブログを書き始めているのですが、佐藤さんと廉田さんは爆睡中。かなりお疲れの様子でした。
簡単に言うと、まず、グアテマラは金銭的な部分で困っていて、活動することが出来ないという現状がありました。
ロレーナちゃんは「仕事を辞めて真剣に取り組もうと思ってやってみたけれど、日本からの支援はなにもないし、子どもを養っていかないといけない状況があって、この1年半は本当に辛かった。今は再就職している。けれど、グアテマラの障害者のために辞めるわけにはいかないから、たとえ支援がなかったとしてもやっていく」という決意になりました。
グアテマラとの真剣な話し合い。熱意がバシバシと伝わってきました。 |
「これから仲間集めをして、運動をしていって、いよいよ自立センターを立ち上げられそうというときには、テレビ会議をしてもう一度報告してください。」ということで落ちついたのですが、このグアテマラの話が一番長く、一番しんどかった話でした。
熱い想いに真剣に答える廉田さん。 |
次はニカラグアのホセアントニオさん。
ホセさんたちの活動は、形としては自立生活センターではないけれど、やっていることは自立生活センターそのものでした。障害者の介助制度の法律を国会で承認させたり、障害者の生活保障のための年金法案を提出してもらうようにしたり、障害者の特別医療制度を作ったりと、いろいろな活動をしてました。
そして、3人の一人暮らしをしている障害者に対して、今はボランティアだけど介助者を派遣していて、その養成も行っていました。
メインストリーム協会で行っているように大学をまわり介助者になってくれるように呼びかけて、そして養成するなんて自立生活センターそのものだな~と思って聞いていました。
次はまたまたニカラグアのサンドラさん。サンドラさんは昨日の話では、8人の障害者を自立させているという話だったので、それがどんな仕組みで行われているのか詳しく聞きました。
サンドラさんの団体はイギリスの団体から支援を受けていて、そのお金で介助者を雇い、パイロットプロジェクトとして障害者の自立を進めているとのことでした。3年間のプロジェクトらしく、その間に政府に対して介助制度を作るように働きかけないといけないみたいです。サンドラさんも、強力なリーダーシップでニカラグアの女性リーダーとして頑張っています。
最後はホンジュラスのカローラさん。
ホンジュラスは先週話を聞いているので大体のことはわかっていたので、そんなに突っ込んだ話にはなりませんでした。
でも、カローラさんが『2年前に日本行った時に、障害が治る薬があったら飲むかどうか聞かれて、そのとき内心は飲みたいと思っていました。でも、ゆっくりでも自立運動を進めていく中で、今は、はっきりと飲まないと言えます。
それは、私は障害があるから障害者のことをわかることが出来て、そのために今の活動があります。もし、障害がなくなったら本当に障害者のことをわかることは出来ないです。私から障害を取らないで欲しい。』とはっきり言っていました。
カローラはホンジュラスに帰っていろんな団体をまわり自立生活のことを伝えてきました。今でこそたくさんの仲間が出来て、ホンジュラスの障害者から『自立生活』の言葉を聞くことが出来るけど、ここに来るまでには孤独を味わっていたそうです。
でも諦めずに進んでいった結果がこの言葉なんだなと思うと、ジ~ンとして、その場所にいた日本人はみんな感動していました。これからもゆっくりかもしれないけれど確実に前に進んでいって欲しいです。
という感じで今日は一日終わりました。
明日はみんなで話をするのも最後!明日はどんな話になるのでしょうかね。私も眠たいので、ここら辺で終わりにします。ではでは。
めっちゃ私用ですが…。日本時間の今日(12月3日)は父の誕生日。電話は出来ないけど、ここで。お誕生日おめでとう!娘は頑張っていますよ~。お父さんも仕事大変だろうけど頑張ってね~!!
ではでは、失礼しました。
おまけ
なぜか、国会の中にあった顔出しのパネル。 とりあえず一枚取ってみました。 |
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