2010年12月4日土曜日

最終日!

今朝のサンホセ。来てからずっと雨だったのですが、やっと晴れ間が。いい気持ちです。

こんばんは井上です。いよいよ11月21日に日本を出発してホンジュラス〜コスタリカと回ってきた中米研修フォローアップも最後の一日になりました。昨日の夜は7時に国別の個別の面談が終わった後、部屋に帰ってちょっと休むつもりだけだったのが、そのまま眠ってしまって晩ご飯も食べないまま朝まで眠りつづけてしまいました。知らないうちに疲れがたまってるんですね〜。



さて、今回のコスタリカ訪問で、これまでのこちらの人たちに自立生活運動を伝えるといった目的だけでなく、自立生活センターをじっさいに作るという具体的な目的がスケジュールに上がって来たのは、すでにこのブログでもお伝えしていますね。それと同時にいくぶんロビー活動とも言える会談がいくつかあったのもお伝えしました。一昨日コンセホのアドリアーナさんを訪問したことや、昨日の国会でも活動もそうですね。

さらに今朝同じようなミーティングが一つありました。ここコスタリカでの活動は、KaloieというJICAのプロジェクトをベースにしているのですが、このプロジェクトは12年の3月で終わってしまいます。せっかく自立生活センターが立ち上がって、介助制度を作るパイロットプロジェクトが動き出しても、もしKaloieからの支援が途絶えてしまうと、せっかく動き出した運動も尻つぼみになってしまいかねません。

そのためには、プロジェクトが終わった後もこちらのJICAが責任もって支援をつづけることが必要です。今朝は毎日ミーティングを行っているぼくたちのホテルに、JICAコスタリカの一柳直仁所長と柳原麻紀子さんに訪問していただいて、研修生が最初会ったときからどれだけ成長したか、現在本格的な自立生活センターがはじめて中米で立ち上がろうとしていること、さらに介助制度が国の制度としてできる可能性もあることなどを訴え、そのためにメインストリーム協会としても、介助者養成のボランティアを送ったりする用意があることや、日本のJICAと協力してパイロットプロジェクトの資金を申請しようとしていることなどを説明しました。

結論からいうと、いい感触だったと思います。順を追ってこれまでの経過と成果、これからの見通しなどを説明すると、とても好意的な反応が返ってきました。ホッとして朝からまた一仕事終わったような空気になりました(ロビー活動については、今週の『週間メインストリーム』を読んでくださいね)。




中米研修生のフォローアップも今日で最終日。今日は最終日でまとめをやります。まず最初に昨日ニカラグアのサンドラから要望のあった、自立生活センターのお金の流れがどうなっているか、経営について解説すから始まりました。収入の主である介助料の出所はどういうものか、それを介助者の人にどう分配して、どれくらいのお金が事務所に残るかを実態に即して具体的に話しました。

後半、これが今回の現地研修の最後になるのですが、親や家族から独立して暮らすことが自立生活センターをやることの前提であることを確認しました。障害者にとって、親というのはどんな場合でも必ず支配的であること。家族と一緒の自立生活を考えたとき、そこでできあがる介助制度は必ず、障害者その人ではなく、親を楽にするための法律になってしまうことなど、日本でも研修したことを改めて確認して、研修生全体でブレがないようにすることが目的でしたが、実際彼ら自身もこちらに帰ってきて、実際に親の保護下で自分の意志を持てない障害者にもたくさん出会っているようで、このことは研修生自身も実感として感じていることのようでした。今も親と暮らしている研修生たちも、まず自分たちから始めないといけないね、という方向でも一致していました。これまで、なにか最後の詰めに入るとちょっとあやふやなことを言っていたのが、今日はみんな言い切っていて、最初の頃と変わったなぁーと感じていました。
レクチャーの模様をUstreamで中継してみました。録画された物がここにあるので、また見てくださいね。








水に突入直前のウェンディと介助者のエベリン
午後からは、せっかくコスタリカにみんな来てくれたのだから、みんなをどこかに連れて行きたいというルイスアルベルトの提案で、リフト付きの大型バスを借りて、遊園地に行きました。ブエブロ・アンティグオという古いコスタリカを再現した町に、アトラクションが併設されている施設です。もちろん日本にあるような最新の遊具はないのですが、ジェットコースターや、高所から落下してくるやつなど、ひと揃い揃っていて、驚いたのは、乗りたい人は誰でも簡単に乗ることが出来たことです。

ぼくらはよく様々な海外からの研修生たちを連れて、大阪のUSJに行きますが、今日案内してくれたルイスアルベルトが乗れる物は一つもありませんでした。ここまで無制限に乗せるのもどうかと思ったのですが、日本のUSJでやられているような規制は明らかに行き過ぎだとあらためて感じました。色んなことも見たり聞いたりするのはホントに大事ですね。


プエブロ・アンティグオの園内。美しい夕日でした。

帰る頃にはすっかり日も暮れて、ホテルに帰るバスから見えるサンホセの町にはちらほらとクリスマスのイルミネーションが灯り始めています。最後にほんとに馬鹿なことで大笑いしながら遊んで、ちょっとリラックスもできました。長旅でしたが、コスタリカは色々大きな成果がありましたし、ホンジュラスにもいい団体がいくつかあることもわかり実りの多い物だったと思います。じんわりと湧いてくる充実感を感じながら過ごした最終日でした。
というわけで、3人で交代で書いてきたこのブログですが、今日で最終日になります。長い間読んでくれた方々ほんとうのありがとうございました。
(でも、ひょっとしておまけのテキサス編あるかも!)



さてさて、今回の在外研修では日本に来た研修生・介助者以外にも日本の皆さんが会ったことがない人が参加しています。最後に紹介しておきますね。


今日誕生日のホセアントニオくん。ペレスセレドングループの新人です。
コスタリカでよくある、拳銃で撃たれて障害者になったケースです。


同じくペレスセレドングループのウィリアムくん。脳性麻痺です。


紹介済みだったかな?今年のウェンディの介助者エベリンです。
明るくていつも笑ってます。めちゃ好き。
グスタボの介助者ダビです。


ニカラグアのホセアントニオの介助者、エンリケくん。通称キケです。

サンドラの事務所の仲間ブランカさん

同じくサンドラの事務所からダルリンさん


ご存じアンドレイ。彼はペレスセレドンに住んでいるのですが、
会社の研修でサンホセに来たので、連絡をくれました。
最後の夜にやっと会えました。

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