2011年7月28日木曜日

パキスタン訪問記1 マイルストーンへ!


こんにちは。佐藤です。
今度は、パキスタンのラホールにやってきました-!

ここがマイルストーンの入り口。昨年12月に新しい事務所に引っ越しました。
敷地はなんとメインストリームより広いよ!
玄関の上には「Let`s move to change the society」と書かれています。社会を変えよう!


パキスタンはメインストリームと夢宙センター、ぱあとなぁの3団体で海外支援をはじめた最初の国です。
第3期のダスキン研修生シャフィックが帰国後にマイルストーンという障害者団体で
自立生活センターを立ち上げました。

2003年2月にパキスタンのラホールで、自立生活セミナー開催を開催し、
ここから支援が始まったのです。

空港での感動的な再会!
でも、2週間前にモンゴルで会ったけどね。
夜の11時過ぎだというのに、みんなで迎えに来てくれました。
しかも、パキスタン恒例の歓迎のボード付き。あたたかいね。

その後、マイルストーンを中心としたパキスタンの自立生活センターはどんどん発展し、
2005年10月に起こったパキスタン地震での救援活動などが評価され、
世界銀行から助成を受けることができました。

飛ぶ鳥を落とす勢いだったのですが、3年間の世界銀行の助成金が終わると
大幅に規模を縮小し、運営もかなり大変になっていきました。
その辺がずっと気になっていたのです。

マイルストーンの事務所は一軒家で、小部屋がたくさんあります。6部屋くらいあるかな?
ここは玄関横のパソコン部屋です。

今回の訪問の目的はそこで、
世界銀行の助成が終わった後に、マイルストーンの活動がどうなっているか、
運営状況はどうか、良く聞いて、見てくることです。

訪問メンバーは、廉田、佐藤、ひろし、きりやんの4人です。
なかなか面白いメンバーで、きりやんはどこに行っても人気を博しています。

事務所の壁にマイルストーンの横断幕が貼ってました。
ロゴの横には宮島で僕が書いてもらった「志」のしゃもじが!

玄関の上の国旗に注目!これはひょっとして志インターナショナルメンバーの国旗かな~? と思いきや、ちょっとへん。
右から、ネパール、韓国、パキスタン、エジプト(入ってないです、この国)、日本、パキスタン、
モンゴル、タイ(これも入ってないです)。 カンボジア、台湾が抜けてるよ~
「昨日つくりました」(シャフィック談)



さて、ここパキスタンのラホールですが、メチャメチャ暑い!
今日の気温は42℃だよ!

しかも、なんと、ラホールは一日のうち半分以上が停電。
停電すると、エアコンが切れるのです。

ものすごいよ。
汗が噴き出てきます。
暑いというのは、それだけで体力がなくなるというのがよく分かりました。

マイルストーンの前の道。
大学通りというおおきな道に面していて、良いところにありますよ。
結構、交通量が多いのです。


大通りに面しているので、事務所の前でチャイのお店をやってます。
お店の名前は「おいしたべもの」。 「い」が抜けてます。


事務所正面の壁一面に写真が!
日本人がたくさん写ってます。
はちまき親父はトロフィーみたいなのあげてるし。


右の壁には、日本の自立生活センターの父、中西さんの写真もあるよ。


「もしもし、パキスタンの館ひろしです」



さて、今日やったのは大きく言うと2つ。
大学生との語らいと、マイルストーンのメンバーとの話し合いです。

朝10時に起きて、シャワーを浴びて部屋を出ていくと、
シャフィックたちが朝食をつくってくれていました。

フルーツ盛りだくさんで、マンゴーは2種類ありました。
いまがシーズンらしいです。
変わったマンゴーの食べ方も教えてもらい、美味しかったし、盛り上がりました。

食堂で朝飯の風景。シャフィックがつくってくれました。

朝飯を食べ終わる頃に、事務所に若者が6~10人くらいやってきました。
この人たち、大学生です。

マイルストーンが大学に働きかけて、
介助のボランティアなどを65時間すると単位がもらえる、
という仕組みを作ったそうです。

大学生がやってきて、シャフィックが話してるところ。
ヒゲのおっさんなどもいて、こちらの大学は社会人になってから
入る人もいるのかな~と思って年を聞いたら、21才でした。

まじめな学生たちで、「日本はなぜ、自立(一人暮らし)するのか?」
と聞くので、さっそく廉田にふって、自立についてしっかり講義してもらいました。


こちらは昼御飯。チキンカレー。ヨーグルトを混ぜると美味。












さて、午後からはマイルストーンのメンバーとの話し合いでした。
事務所で唯一エアコンがある僕らの泊まっている体験室に集まって
じっくり話を聞きました。



今回のお土産は、西宮名物えべっさんの笹(かな?)。
これ飾るとお金が儲かるという縁起物です。
マイルストーンはお金に困ってるみたいなので、お土産に持ってきました。
1つめは、世界銀行の助成の前後の経過です。

この頃は、どんどん組織が大きくなり、各地にILセンターを立ち上げ、
マイルストーンはものすごく有名になりました。
世界銀行からの助成金は3年あったのですが、この時は人がたくさん集まってきたそうです。
(スタッフの数は180人くらい)

自分たちの活動が広まった成果で人がたくさん集まってきたと思っていたが、
いま振り返って考えると、お金が大切と考える人が多く集まってきただけだった。

その後、助成が終わると、中心メンバーが別れて行ったりして、
マイルストーンのイメージが悪くなった。
お金もなくなり、運営もかなり厳しくなっていった。

ここで、みんなでこれからどうするかを考え直した。
自分たちは何をするか? いつまでやるか?
これが良かったそうです。

組織を見直し、代表はシャフィックだが上下関係をなくし、スタッフはみんな平等にし、
ラホールでみんなで力を合わせて再度やり直すことにしたそうです。


僕らが泊まっている体験室にはエアコンがあるので、
そこで話をしているところ。
ほとんどのメンバーが20代前半です。わか~い
















2つめは、マイルストーンはいまどんな活動をしているか。

・介助サービスつくるためにボランティア集めている。大学に行って、マイルストーンでの研修が
単位になるように働きかけてつくったりしている。

・電話会社の職員研修をやっている。

・ノンステップバスを購入するようにパンジャビ州に働きかけている。
300台のバスを買う計画があり、これを全部ノンステップにしましょうと約束させた。

・障害者はIDカードがない。普通のIDカードに障害者のマークが書いたやつを出すように働きかけている。
飛行機が半額になる。

・重度障害児のエンパワーしている。校長と会って障害児が普通学校には入れるように交渉している。これまでたくさんの障害児が普通学校に入った。学校もバリアフリーにしている。

・大学の中に自立生活の授業をつくるように働きかけている。これは実現できそう。たぶん、明日大学に行ったときに返事がもらえる。この講義をマイルストーンが担当し、一年間講義する。

・5つの大学でボランティアプログラムをやっている。100人くらい×5大学=500人くらいがマイルストーンに研修に来る。介助者のサービス勉強して帰っていく。

・パキスタンで有名なドキュメント作家がいるので、その人に番組を作って欲しいと思っている。





最後は、これからマイルストーンについて。

・大きな事務所に移ったので、ここで3~4人を自立させて、ロールモデルをつくりたい。
その夢を持ってこの事務所に移った。助成金を取って実現したい。
でも、重度の障害者がここに来て泊まっても、自立の意味が分からなければただの施設になってしまう。そこが怖い。重度障害者が泊まるところではなく、自立するところにしたい。自立の理念が大事。

・さらに、ここを研修所にしたい。近隣のいろんな国から障害者が来て、ILセンターのことを勉強する。その人たちが自国に戻って、自立生活センターを立ち上げる。そういうところにしたい。


という感じでした。

いろいろあったけど、良いメンバーが残って、しっかりと着実に活動している
というのが良く伝わってきました。



●夜

話し合いも終わり、夜は車に乗って15分くらい移動して、
中華料理のお店でディナーでした。


この写真きりやんが撮ったのですが、だいぶ腕あげてます。
今日はこんな感じで一日終わりました。
しかし、ラホールは暑いよ。
いまは夜中の1時ですが、かろうじてエアコン効いていますが、
もうすぐ停電です。
早く寝ないと、寝れないよー

明日は女子大で自立についての講義です。
きりやんとひろしがお届けしますよ~





●おまけ

パキスタンと言えばクリケット。
「ピン球もってくるのわすれたー」


事務所においてあるビリヤードみたいなゲーム。
桐やんの真剣すぎ
事務所に貼ってあった第3期ダスキン研修生終了式の写真。
シャフィックと奥平さん、那須さん、滝沢さん若いね~
チャノはロン毛かよ~(現在は坊主頭)

0 件のコメント:

コメントを投稿