2010年12月13日月曜日

ソウルCIL研修生日記⑥

みなさんこんにちは。本日は研修最終日、鍛冶が書きます。
今日はいよいよ帰国日です。12時半に事務所を出発。その直前にみんなで記念撮影を撮りました。



その後、関空へメインストリーム協会のスタッフに車で送ってもらいました。この5日間のメインストリームで勉強したり遊んだりしたことを糧にして韓国に帰ってもがんばりたいと思います。またいつかみなさんお会いしましょう。

別れを惜しんでます。



心のレンズもパチリ。


チャノさんとアラレちゃん


この手のぬくもり忘れない


日韓代表会談中&きりやん

最後にまたまた記念撮影



あっという間の5日間でした。また会える日を楽しみにしています。今度はみなさん韓国に遊びに来て下さい!

ソウルCIL研修生日記⑤

こんにちは。
今日はモガが書きます。

昨日は自由行動!
男性軍団はガーデンズに行きました。

休日のガーデンズはすごい人。
服・CD・お土産いろいろ買いました。


買い物の後は、メインの忘年会に参加しました。



モガ

2010年12月11日土曜日

ソウルCIL研修生日記④

今日は、藤原勝也が昨晩のホームステイをお伝えします。
最初にみなさんに謝ります。写真を撮るのを忘れてました・・・。



メインストリーム恒例のホームステイに行ったよ。

どんな家だろうとドキドキしながら、事務所を出発!!

僕が行ったのは人工呼吸器を付けている「かっちゃん」の家だった。

人工呼吸器を付けながら自立生活しているのに驚いたよ!



かっちゃんの家のごはんは、焼肉。日本の家庭の焼肉は初体験だった。

肉、ウィンナー、タマネギ、ししとう、ながいも・・・・おいしかった。

やすおさんやエトミンも来てくれたよ。


いろいろ話したよ。
人生、家族、恋愛、普段の生活、自立生活運動などの話からアホな話まで。

かっちゃんは、自身のCILの活動に興味を持ち始めたころの話をしてくれたよ。

初めて参加したデモや交渉、そしてその時の思いを強く語ってくれた。

最初は興味があまりなかったけど、さまざまな体験をすることで
一生かけてCILの活動をやっていくぞという思いが強くなっていったことを知った。

また、体とか障害を気にしすぎて、ほとんど家にこもっていたかっちゃんが夜遅くでも外に出るようになった思いを聴けたよ。自分のまだやったことのないことをやっていくと言ってたよ。


時間って経つの早いなぁ・・・気が付いたら、夜遅くなってたよ。

いろいろ話が聞けて面白かった。明日の講義とホームステイも楽しみだな♪

おやすみ

2010年12月10日金曜日

ソウルCIL研修生日記③

今日は、いろいろ海外には行っているけれど、なぜか韓国には行ったことがないうさみが書きます。

廉田代表の講義。面白いおじさんでした。

水曜日に韓国から来てそのままパーティーで、昨日は休日だったので、研修に来ている感じにはなってなかったけど、やっと今日から研修が始まったよ。

さ~、今日と明日でたくさん吸収するぞ!!

午前中は、メインストリーム協会の代表の廉田さんが、自立生活センターの話をしてくれたよ。
健常者の質問で、『健常者の自立生活センターでの役割はなんですか?』
って質問したんだけど、廉田さんからこんな答えが返ってきたよ。


『障害者のために自立運動をしているというのは、なんかウソくさい。

自分と自立運動や社会との関係性を見出さないと健常者の自立生活センターでの役割を見つけるのは大変だと思う。いろいろな問題を自分の問題として考えられるようになってゆっくり時間をかけて考えていってほしい。

自立センターは矛盾だらけの組織で、健常者だけでなく障害者も、その矛盾や疑問に敏感になってほし
い。

例えば、自立の考え方は本当に今のままであっているのか?障害者同士のピアカウンセリングが本当に最高なのか?代表は障害でないといけないのはなぜなのか?などなど、もっと疑問を持ってみんなで考えて話し合っていってほしい。

自立生活センターの職員の仕事は理解することではなく、理解したことを人に伝えていくのが仕事。そのためには疑問をみんなでたくさん話し合って、それを納得したうえでなければ人に伝えることはできない』



なんかちょっとわかった気がするよ。もっとみんなでいろいろ話をして、自分の考え方を深めていかないといけないんだね。

メインのみんなは、夜遅くまでたくさん話をしていたけど、おバカな話から難しい話までいろいろ
しているから、メインで働いている人は自信を持って働いているんだね。
昨日の夜中に一緒に話をしていたことと、今日の廉田さんの話で
自立センターの職員の事が少しわかったよ。

もうこんな時間だ!お昼ごはんを食べないと。


お昼ごはんは、3階で韓国から持ってきた缶詰とコンビニで買ったお弁当。
日本のお弁当もなかなかおいしいね。



これは、チャン・ジョ・リンといって、牛肉を煮たやつだよ。
韓国ではよく食べるし大好きなので持ってきちゃった。
これさえあれば、ご飯何膳でもいけちゃうよ!!
ぜひ、みんなも食べてみてね~♪

午後は沖田さん玉木さんの講義で、ピア・サポートの授業でした。ピアサポートの仕組みや役割、いろいろな支援ツール、日本の社会保障制度のことを話していたよ。

こちらが沖田さん。シュっとしているね~。

韓国のILPには、旅行に行ったことがない人にセンターがお金を出して旅行に行ってもらう
『旅行ILP』というのがあるけど、日本にはないんだね。
玉木さんの授業風景。とても分かりやすく教えてくれたよ。
そうそう、この玉木さんっていう人、日本の国営放送みたいなNHKという放送局で番組を持っているらしいよ。
サインでももらっておこうかな。

今日は講義でたくさん学ぶことができたよ。明日も一日講義だから、もっともっと吸収したいな。
そうそう。今日の夜は、メインストリーム名物のホームステイの日。
日本の障害者はどんな家に住んでいるんだろうね。見ることができて楽しみ。
外国の障害者がどんなことろに住んでいるかは、自立センターで働いていたら興味があるもんね。

よし!今日の夜もたくさん話するぞ!

じゃ、ホームステイに行って来ます!

2010年12月9日木曜日

ソウルCILの研修生日記②

今日は「タコさん」こと「こた」が担当でーす。

昨日は夜遅くまで話しして今日はとっても眠い…
これが噂のメインストリームスタイルだね。
というわけで、今日は早速観光の日、の予定でしたが、眠たいのもあって昼間はショッピング&夜は神戸ルミナリエ見物に変更。何組かに別れたんだけど、僕たちは西宮ガーデンズに行くことになったよ。

おー、これがガーデンズかー、おっきいなぁ。
じゃあ、入ってみようっと。















あ、誰かいる。
















 

あ、確かモリサワさん。
一緒にショッピングしてくれるんすね。
じゃあ、もう13時だし、とりあえず昼ご飯にしましょ。
いろいろ選べるし、フードコートでご飯食べよう。



たこ焼き、うどん、あれ?何で日本でビビンバ?

よし、じゃあ腹ごしらえも終わったし、ショッピングに繰り出そう。




おっ、日本のスーパーマーケットだね。


こちらはユニ○ロでヒートテックを物色中(韓国のユニ○ロにはヒートテックないらしいよ!?)
















買い物をすっかり満喫させてもらいました。


と、言ってるうちにもう日が落ちてしまいました。
それでは、神戸ルミナリエに向けて出発!

まずは電車で神戸へ

おー、これが日本のスロープ!



そうしているうちに神戸に到着!
いよいよルミナリエに突入!


ルミナリエには車椅子専用の入口があるんだって。
今、入口で係員待ち中。
それにしても、さむーい!



















そして、いざルミナリエ本番に。



おー、きれい! 














おもわず写真も撮っちゃいますよね?
 
 きれいだねー。
かのんちゃんも満足かな?




















最後はお決まりの記念撮影!


今日一日いろいろありました。
でも楽しかったー。
じゃあ、西宮に帰ってご飯食ーべよっと!

今日まで遊びだったけど、明日からいよいよ研修!
日本のいいとこいっぱい韓国に持って帰るよー。































ソウルCILの研修生日記①(12/8)














はじめに...

12/8~13まで、韓国からソウルCIL(障害者6名 健常者5名)がメインストリームに日本の自立生活センターのことを研修しにきています。
そこでメインストリーム協会スタッフが日替わりで、ソウルCIL研修生になりきり、今日から12/13まで、しかも勝手に日記をつけます。お楽しみに...

今日は、ソウルへ観光に行ったことのある、チュウが書きますよ。



今日はお昼の11時に仁川空港にみんなで集まって、
夜の7時過ぎにやっとメインストリームに着いたよ。ほっとしてね。
メインストリームに来る前は、会社みたいな感じかなって緊張したけど、
ここのみんなは家族みたいな雰囲気で素敵な歓迎会があったりで驚きました。
ぼくはまだ自立していないので、
メインストリームの自立生活を送る障害者の生活や、
自立生活センターのことを楽しみながら学びたいですね、
明日から少しの間だけどよろしくね



左側にいるのが、ぼくらのソウルCIL代表のチャノさん
チャノさんは毎年この季節になると、ソウルCILの新スタッフを
メインストリームへ研修に連れてくるらしい。
毎年連れて来たいのには、きっとぼくたちに見せたい何かがあるんだろうな。
なんだか楽しみだな!

2010年12月5日日曜日

次のステップへ  みなさん ありがとうございました

こんにちは。佐藤です。


11/21に日本を出国し、ホンジュラス、コスタリカとまわってきましたが、昨日全プログラムが終了し、本日帰国の途につくことになりました。2週間にわたって毎日書いてきたブログもこれで終了となります。終わるにあたって、今回の訪問の感想を少しまとめてみたいと思います。

 まず、今回の訪問で一番嬉しかったことは、来年早々にコスタリカで自立生活センターを立ち上げることが決まったことです。これまでメインストリーム協会に研修に来た6人の障害当事者のうち5人がペレセレドンに集まって、自立生活を実践し、自立生活センターを立ち上げることになりました。生活費はどうするか、いろんな機関に交渉して実現しようと考えていますが、まだまだ未確定なものも多く、険しい道のりが予想されますが、5人がまとまって決断したことに、心から祝福をしたいと思っています。
まだスタート前ではありますが、ここまで来たのはコスタリカのメンバーの強い想いと、JICAのみなさんのご支援、そして来日したときのメインストリーム協会のメンバー全員のがんばり(盛り上げ)が結びついたものだと思っていま。きっと、関わってくれたみんなが、自分のことのように喜んでくれていると思います。
コスタリカで自立生活運動センターの運営が軌道に乗るように、メインストリーム協会はこれからも支援を継続していきたいと思います。

2つ目は、中米全体で自立生活の理念が広がってきていると言うことです。ホンジュラスとコスタリカを訪問しましたが、いろんな人から自立生活という言葉を聞きました。この自立生活という言葉は、古い理念である「経済的な自立」を意味して使っているのか、私たちの自立生活運動の理念である自立生活という意味で使っているのか、どちらかわかりませんでした。そこを問いただすと、みんなが自立生活運動の理念で使っていると答えました。なぜ、こんなに広がっているのか?それは、研修生が帰国後に様々な人や場所を訪ねて、日本で学んだ自立生活の理念を伝えていたのです。帰国研修生たちの努力によって、中米にも確実に自立生活の理念が広がっていました。いますぐに自立生活センターという形で実現できない国もありますが、この動きは今後必ず良い方向に進んでいくと感じています。



昨日のまとめの全体ミーティングで、家族からの自立について全員で議論をしました。自立生活運動をするにあたって、家族からの自立というのは大変重要なポイントです。スタッフ自身が家族から自立しているかどうかは、そのセンターの運動全体に大きな影響を与えるのです。これまでメインストリーム協会では、パキスタン、ネパール、カンボジア、台湾、韓国、モンゴルの自立生活センターの支援をやってきましたが、国によっては大家族制で、家族から離れて暮らしたくないという文化の国もあります。この文化を超えられるかどうかが、その国で自立生活運動が発展するかどうかの鍵を握っていると思っています。中米も家族との同居という文化が非常に強い地域です。ここでスタッフ自身が本当に家族から独立し、自立した生活を実践するかどうか、私たちが気になっていたところなのです。
そこで、昨日、最後のまとめでこのテーマを取り上げて議論したのですが、かなり興味深い話し合いになりました。これを読んだら、こちらの国の人たちの感覚や、これからやろうと思っている気持ち、そして、日本にいるメンバーが3年にわたって伝えようとしてきたことが確実に浸透していると実感することが出来ると思います。廉田の説明の仕方も非常にうまく、興味深いです。
今回の訪問のまとめとして、昨日のこの議論の様子を全文掲載し、2010年中米訪問のブログを終わりたいと思います。



■テーマ;家族からの自立につて
○ルイスアルベルト(コスタリカ)
障害者が家族と一緒に住んでいても、親は支配的じゃないという家庭もある。そういうのも考慮して欲しい。家族と一緒に暮らしていても自立できるということを考えてみてもいいんじゃないか。家族と離れて暮らすのは中米では難しい。家族同居の方がコスト的にも削減できるということもあり、同居している面もある。
○ホセマリア(グアテマラ)
両親と同居していたら、両親が死んだときのリスク高い。いなくなったら1人で暮らしていけない。なので、離れて暮らしていた方が良い。障害者の成長を考えたら、離れて暮らした方が良い
○ルイスアルベルト
中米の文化では、障害を持っていない人でも家を出て独立して生活していない。自立生活の前提条件で家族と離れるというのを入れると、文化的な違いがあって、うまく進まないのではないか。文化の違いを考慮すべき。
○ホセマリア
グアテマラでは、今、ある障害者が自立生活運動に参加しようとしている。彼は家族と同居していて、居心地が良い。家族にいろんな面で助けてもらえるから。責任を負わずに自立したいと思っている。居心地が良いから残るのではなく、本当に自立するためには家族と離れた方が良い。
○ホセアントニオ(ニカラグア)
ルイスとホセのコメントは、1つ同じ点に触れている。経済的な点。障害者は経済的な自由がないと、家族に支配されてしまう。だから、障害者が経済的に自立しないと自立生活が成り立たない。家族がお金を払っている間は家族のいうことを聞かないといけない。
障害者の中には年金をもらっている人もいる。その年金を家族(両親)が管理したいという家もある。それは、障害者の年金を家族が欲しいから、独立させたくない。年金が家計の一部になっている。
○サンドラ(ニカラグア)
私たちが運動を行う上で、私たち自信がモデルにならないといけない。初めて自立の考えを聞く障害者は、家族と離れるのは怖いと考えている。今日参加している私たち全員が自立生活のモデルにならないといけない。私はニカラグアで戦争があり、やむを得ず自立生活をした。大変だったが、あのときから自立を始めて良かったと今は思う。ここにいる人の中には家族と離れて暮らすことに不安を持っているかもしれない。いま不安があっても、将来的には必ず、あのとき自立して良かった思える。
○ルイスアルベルト
ラテンアメリカでは、サボるのが習慣。政府が年金制度を作ったら、わざわざ働かなくなる。自立生活は自分の決断権がある。社会に貢献する義務があるにもかかわらず、貢献しなくなる。矛盾するのではないか。
○ウエンディ
自立生活の理念は、年金制度や介助制度を作り、障害者はそれをもらって生活する。そのかわり、社会へ貢献への義務もあるんですよ。もらったものを返さないといけない。仕事や講演を通して、自立生活の理念を社会に広げる役割を果たすことが必要。
私はホセマリアの意見に同意します。すぐに自立するのではなく、徐々にすることが大事。私は最初怖かった。このプロセスに参加してやっと来年、家族から離れて自立生活をする決心をした。知識がなかったら,急に家族から離れろといっても理解されない。ある程度長い間、理解を深めてから家族と離れるようにした方が良い。
○カローラ(ホンジュラス)
ホンジュラスで自立生活運動を始めたときに、家族に何度か講義をした。多くの家族は反対意見を言ってきた。私が「もし、あなたたち両親が亡くなったら、子どもは1人で生きていけるのですか?」と聞いたらみんな黙った。そういうのをみせた後に、両親に話したのは、あなたに今できることは、両親が亡くなっても生活できるようにしてあげることですよ。家にいながらでも、子どもの決断を尊重する、自立する支援をする、障害者にも家族に頼らずに自立できると働きかける。最初から家から出して自立させるのではなく、準備していくのが良いんじゃないですか。
私の家族には障害者が私の他にもう1人います(弟)。弟は私より重度。父は、自分が死ぬ前に彼に死んでもらいたいといつも言う。子どもは親よりも長生きして欲しいというのが普通の親の願い。障害児の親は逆になる。私がお母さんなら、子どもに長く生きて欲しい。
○ロレーナ(グアテマラ)
今話している議論は単純。家族を離れて1人で住んだ経験のない人は怖いし不安。1人で住んだ経験がある人は、住めるという実感がある。私は息子と2人で生活している。だから、不安もなく慣れた生活。1人暮らしは大変だけどできますよと、人にアドバイスすることができる。私たちの仕事は、初めて自立する人にサポートすること。それをするためにはみんなで協力し合うことが必要。自立している人同士が協力し合う。1人で住みたい人に、住んだことがある人がアドバイスしたり、サポートする。
ルイスは家族と一緒に生活して居心地が良い。ウエンディは家族と住んでいるが自立したい。だから、来年自立する。ルイスさんに対して良い事例になる。
○マイノル(コスタリカ)
3ヶ月前に家族を対象とした研修をした。自立生活に関わるプロセスを説明した。なぜ、自立しないといけないのかなど。それ以上に家族に対してあなたの子どもは自立する権利がある。家族にも(子どもの介助から)自由になる権利がある。ワークショップに参加した家族で、あるお母さんだけ反対した。外部の人に大事な子どもの面倒はみせられない。心配だからそんな制度は使いたくないと言っていた。自立生活運動の進め方は、障害者だけにすすめるのではなく、家族に対しても同時にやらないといけない運動です。
ロレーナさんの意見に賛成する。この分野の教育を中米で最初に受けたのは私たち。私たちがモデルにならないといけない。簡単にできることではないというのは知っている。自立生活は簡単にできることではないと理解した上ですすめること、私たちがモデルになってすすめることが必要。
○廉田
親のプログラムも大事です。東京の自立生活センターは親のILPを早くからやっていた。20年前にメインストリームをはじめたときに、親のプログラムをやろうと思ったが、私たちは若かった。いくら親を説得しようと思っても、親の方が年上で強くて、あんたらみたいな若造にえらそうに言われたくないと怒られた。親は強い存在なのです。いまは私もいい年になって、障害児の親と同じくらいの年になり、やっと対等に話せるようになった。

自立生活とは何なのかハッキリさせたい。来年2月にコスタリカではピアカン講座やります。参加には条件があります。自立生活している人、もしくは自立生活を目指す人。私たちはILセンターのスタッフですが、スタッフになるためには条件があります。それは、自立している人。これは大前提。自立生活を教えるのだから自立していないと教えられません。
じゃあ、どういう状態を自立生活というのか。この人、親と暮らしているけど自己決定しているな、していないなという判断基準は出来ない。まず、大前提として親から独立しているのは誰もがわかりやすい条件。ルイスが言うように親と一緒にいても自己決定できる人はいるかもしれません。とっても優秀な障害者なら出来るかもしれません。それは全部の障害者の中で1000人に1人くらいのわずか人。障害が重度になればなるほどその割合は低くなる。
私たちが目指しているのは、優秀な障害者が自立することを目指しているのではないです。どんな障害者でも自立できるような社会をつくりたいのです。それは自己決定できる環境ということです。自己決定したことが実現できる環境。障害者の親子は独特なので、まずは親から独立することです。

みなさんの国もスペインの植民地だったと思うのですが、スペインから独立しましたね。スペインの植民地のままで独立とは言わないのですよね。スペインの植民地のままがいいですか? → NO (スペインには金を沢山盗まれた(サンドラ))
いろんな文化があると思いますが、中米は怠け者の文化だとルイスは言ってましたが、文化は文化であるが、自律の文化を創り出したのは私たち障害者です。障害者が作り出した自己決定という文化は健常者にも広がっています。私たちの自立生活というプログラムは親からの自立が大前提で、環境を整えていくのです。
カローラが言うようにいきなり自立は難しい。プロセスはいろんな形がある。日本のように環境が整っていても、自立するまでに3年かかった人もいる。
国連障害者の権利条約にしても、昨日の国会フォーラムにしても、私たち11人に自立する権利があると言ってましたよね。一人ひとりが自立した生活を送れる環境を作ることが私たちの仕事。目指しているのは親からの自立ということを共通認識としたい。

※おまけ廉田
障害者観を変えること。私は障害を治したいとは思っていない。障害のある自分が好きだから。障害があって生きていく人生が楽しいと思っているから。そういう考えで生きていくと、健常者はビックリすると思います。イメージが変わる。
障害を治して欲しいのではなく、社会の方を直して欲しいと思っている。健常者に障害者になりたいと思わせる社会にしたいと思っている。



号外 コスタリカでお世話になったお2人をご紹介

こんにちは。佐藤です。
いま、現地時間の午前10時40分です。このあと、いよいよ出発し、帰国します。
その前に2つ、ブログをアップして、終了としたいと思います。
まずは、コスタリカでお世話になったお二人をご紹介します。


■JICA専門家 石橋陽子さん(コスタリカ駐在)

井上さんがブログで書いていましたが、メインストリームとJICAが協力して始めたこのプログラムをつくった人です。

石橋さんがコスタリカ側からこういうプログラムをやりたいとリクエストし、JICA大阪(当時)の西村さんがメインに声をかけて実現したのです。この人なしにはこのプログラムはなかったんですね。なので、ぜひ、メインストリームのメンバーに紹介したいと思います。いつも焦ることなく、メチャメチャ落ちついた人なんです。

1995年に大学卒業と同時に海外青年協力隊のバレーボール指導員としてコスタリカにやってきました。協力隊が終わった後もコスタリカに戻って大学院に入学。修士取得後JICAのプロジェクトで通訳をし、その後、JICAのコーディネーターに応募し、専門家となりました。コスタリカに派遣されて今年で9年目。JICAはリハビリの支援を目指していて、コスタリカ側はCBRとか人権に目が向いていて、この狭間で苦しかったが、踏ん張った甲斐があった。コスタリカが声を発してくれたおかげで、メインストリームと一緒にやれている、やってきて本当によかった。

ちなみに、先日、日本で開催された世界バレーにコスタリカのチームも出ていましたよね。あのメンバーのうちの4人は、石橋さんが協力隊でバレーを教えていた人なんだそうです。
好きなことは、休日にジセルの家にいってコーヒー飲んだり、一緒に買い物したり、部屋に集まってワイン飲んだり話をしたりするそうです。完全にコスタリカメンバーに溶け込んでいます。

○このプログラムをリクエストしたきっかけはなんですか?
長い間JICAが協力して、コスタリカで障害関係のKaloieプロジェクトが立ち上がりました。Kaloieプロジェクトはいろんなテーマが入った大きなものになってしまい、障害者のエンパワーメントが薄くなっていると感じていました。コンセホ(国家リハビリ特殊教育審議会)からも、コスタリカでは当事者運動が育たない、障害者関係の法律(バリアフリーなど)があるのに、当事者が訴えていかないから何も変わらないという悩みを聞いていました。ニーズ調査をして、当事者運動が弱いというのも知っていました。そこで、Kaloieプロジェクト以外で、当事者をエンパワーメントするプロジェクトが出来ないかと思い、リクエストしました。
私は、本当のところ自立生活運動はどういうものか良く知らなかったのです。障害者のエンパワーメント程度にしか理解していませんでした。最初の頃は、自立生活センターを設立するまでは考えてなかったし、介助制度をつくるというところまでも考えていなかったのです。2008年6月に初めて廉田さん、井上さん、西村さんが来てくれたときに話し合って、自立生活センターの設立を目標にしたのです。

○なぜ、当事者運動が大事だと思ったのですか?
コスタリカにはバリアフリー法みたいな障害者の法律がありますが、守られていません。ちゃんと守らせるためには当事者の運動が必要なんだと思いました。JICAも障害者支援に関わってきて、専門職が多くて、サービスの向上にばかりに気を取られて、障害者の生活まで目が届いてないと思いました。

○このプロジェクトをやってみてどうでしたか?
とってもよかったです。日本に研修に行った人たちが原動力となり、プロジェクトが進んでいきました。省庁も動き出しました。3年間で正直ここまで存在感を示せるようになるとは思わなかったです。

○今回の訪問はどうでしたか?
メインの人に会うと、コスタリカのメンバーは元気が良くなるのです。私たちは、顔を合わせてフォローしていますが、具体的なアドバイスは出来ません。運動をどうしてやってやったらいいかわからないところを、直接指導してくれるのは心強いです。10月に合宿をしたのですが、そのときにコスタリカメンバーは自立生活センターを立ち上げるというプロジェクトを持ってきました。そのときは、本当にやるのか半信半疑でした。今回、腹を割って話し合って、みんなやりたいと言ってくれました。ルイスエルナンはレオクラードに残って運動をします。他の5人はペレセレドンに引っ越してきて、センターを立ち上げることになりました。新しいビジョンが出来たのは本当に良かったと思います。
私はコスタリカ組み(メンバー)の一員と思って活動しています。コスタリカでも自立生活を理解してくれる人が少なくて難しいのに、日本で応援してくれる仲間がいると実感しています。これがとっても嬉しい。感激しています。私はメインストリーム協会がコスタリカでやっていることを、見えるように報告していかないといけないと思いました。

○石橋さんの今後の計画は?
2012年の2月まではコスタリカで、JICAのKaloieプロジェクトで働きます。その後はプロジェクトが終わるので無職になります。子どもをもう1人産みたいと思っています。一旦帰国しますが、またコスタリカに戻ってくると思います。そのときは、出来ればコスタリカの自立生活センターの理事会のメンバーに入れて欲しいなと思っています。

○メインストリーム協会のメンバーへコメントをお願いします
本当にありがとうございます。これからもオールジャパンで出来るだけのフォローをしていきたいと思っています。メインの人たちの存在が彼らの原動力になっています。マイノルが帰国してから「メインストリームのようなセンターをつくりたい、私たちもメインみたいに人が集まってくる場所を提供し、家族のように1つの目標に向かってやっていきたい」と言っていました。私たちを応援してくれる仲間が日本にいると、本当にうれしく思っています。


■通訳のフランクさん

今回の通訳はフランクさんでした。

この人、ものすごく通訳が上手です。ほとんど同時通訳みたいに話を止めずに訳していけますし、長いこと話をしても、忘れずにちゃんと全部訳してくれます。難しい日本語もスラスラ訳します。さらに、一昨日はミーティングを丸一日一人で訳し続けていましたが、夜になっても全然へばっていませんでした。井上さん曰く「中米一の日本語通訳」です。メチャメチャ親切でいい人ですよ。








スペイン語の翻訳や通訳の仕事があれば、ぜひ、下の写真に連絡してください。フランクさんの会社です。

○経歴
1977年生まれ。ペルーのリマ生まれ。10歳の時にお母さんが青年協力隊員だった今のお父さんと再婚し、北九州へ引っ越す。19歳まで日本に滞在。1996年にお父さんがJICAの職員となり、コスタリカへ配属され、そのときに一緒にコスタリカへ移住した。以来ずっとコスタリカ在住。

○この研修について思ったことは?
廉田さんの通訳は最初来たときに続いて今回が2回目。研修の通訳をしていて思ったのは、自分は怠けているな、もっとできることはあるな、自分は障害を持ってないけど、一緒に何かやりたいと思いました。障害者に対するイメージ全然変わった。これまではかわいそうだと思っていたが、いまは「すっげぇなぁ」と思っている。

○日本人で合いたい人はだれですか?
北九州の板櫃中学時代のバスケ部のメンバ-。中嶋実という親友。メインの畑君(DVDを何回もも見ているから)。

○メインのメンバーへコメントをください
語学のことでなにかあれば、ぜひ連絡ください。メインストリーム協会のホームページをスペイン語に訳そうと思っています。

2010年12月4日土曜日

最終日!

今朝のサンホセ。来てからずっと雨だったのですが、やっと晴れ間が。いい気持ちです。

こんばんは井上です。いよいよ11月21日に日本を出発してホンジュラス〜コスタリカと回ってきた中米研修フォローアップも最後の一日になりました。昨日の夜は7時に国別の個別の面談が終わった後、部屋に帰ってちょっと休むつもりだけだったのが、そのまま眠ってしまって晩ご飯も食べないまま朝まで眠りつづけてしまいました。知らないうちに疲れがたまってるんですね〜。



さて、今回のコスタリカ訪問で、これまでのこちらの人たちに自立生活運動を伝えるといった目的だけでなく、自立生活センターをじっさいに作るという具体的な目的がスケジュールに上がって来たのは、すでにこのブログでもお伝えしていますね。それと同時にいくぶんロビー活動とも言える会談がいくつかあったのもお伝えしました。一昨日コンセホのアドリアーナさんを訪問したことや、昨日の国会でも活動もそうですね。

さらに今朝同じようなミーティングが一つありました。ここコスタリカでの活動は、KaloieというJICAのプロジェクトをベースにしているのですが、このプロジェクトは12年の3月で終わってしまいます。せっかく自立生活センターが立ち上がって、介助制度を作るパイロットプロジェクトが動き出しても、もしKaloieからの支援が途絶えてしまうと、せっかく動き出した運動も尻つぼみになってしまいかねません。

そのためには、プロジェクトが終わった後もこちらのJICAが責任もって支援をつづけることが必要です。今朝は毎日ミーティングを行っているぼくたちのホテルに、JICAコスタリカの一柳直仁所長と柳原麻紀子さんに訪問していただいて、研修生が最初会ったときからどれだけ成長したか、現在本格的な自立生活センターがはじめて中米で立ち上がろうとしていること、さらに介助制度が国の制度としてできる可能性もあることなどを訴え、そのためにメインストリーム協会としても、介助者養成のボランティアを送ったりする用意があることや、日本のJICAと協力してパイロットプロジェクトの資金を申請しようとしていることなどを説明しました。

結論からいうと、いい感触だったと思います。順を追ってこれまでの経過と成果、これからの見通しなどを説明すると、とても好意的な反応が返ってきました。ホッとして朝からまた一仕事終わったような空気になりました(ロビー活動については、今週の『週間メインストリーム』を読んでくださいね)。




中米研修生のフォローアップも今日で最終日。今日は最終日でまとめをやります。まず最初に昨日ニカラグアのサンドラから要望のあった、自立生活センターのお金の流れがどうなっているか、経営について解説すから始まりました。収入の主である介助料の出所はどういうものか、それを介助者の人にどう分配して、どれくらいのお金が事務所に残るかを実態に即して具体的に話しました。

後半、これが今回の現地研修の最後になるのですが、親や家族から独立して暮らすことが自立生活センターをやることの前提であることを確認しました。障害者にとって、親というのはどんな場合でも必ず支配的であること。家族と一緒の自立生活を考えたとき、そこでできあがる介助制度は必ず、障害者その人ではなく、親を楽にするための法律になってしまうことなど、日本でも研修したことを改めて確認して、研修生全体でブレがないようにすることが目的でしたが、実際彼ら自身もこちらに帰ってきて、実際に親の保護下で自分の意志を持てない障害者にもたくさん出会っているようで、このことは研修生自身も実感として感じていることのようでした。今も親と暮らしている研修生たちも、まず自分たちから始めないといけないね、という方向でも一致していました。これまで、なにか最後の詰めに入るとちょっとあやふやなことを言っていたのが、今日はみんな言い切っていて、最初の頃と変わったなぁーと感じていました。
レクチャーの模様をUstreamで中継してみました。録画された物がここにあるので、また見てくださいね。








水に突入直前のウェンディと介助者のエベリン
午後からは、せっかくコスタリカにみんな来てくれたのだから、みんなをどこかに連れて行きたいというルイスアルベルトの提案で、リフト付きの大型バスを借りて、遊園地に行きました。ブエブロ・アンティグオという古いコスタリカを再現した町に、アトラクションが併設されている施設です。もちろん日本にあるような最新の遊具はないのですが、ジェットコースターや、高所から落下してくるやつなど、ひと揃い揃っていて、驚いたのは、乗りたい人は誰でも簡単に乗ることが出来たことです。

ぼくらはよく様々な海外からの研修生たちを連れて、大阪のUSJに行きますが、今日案内してくれたルイスアルベルトが乗れる物は一つもありませんでした。ここまで無制限に乗せるのもどうかと思ったのですが、日本のUSJでやられているような規制は明らかに行き過ぎだとあらためて感じました。色んなことも見たり聞いたりするのはホントに大事ですね。


プエブロ・アンティグオの園内。美しい夕日でした。

帰る頃にはすっかり日も暮れて、ホテルに帰るバスから見えるサンホセの町にはちらほらとクリスマスのイルミネーションが灯り始めています。最後にほんとに馬鹿なことで大笑いしながら遊んで、ちょっとリラックスもできました。長旅でしたが、コスタリカは色々大きな成果がありましたし、ホンジュラスにもいい団体がいくつかあることもわかり実りの多い物だったと思います。じんわりと湧いてくる充実感を感じながら過ごした最終日でした。
というわけで、3人で交代で書いてきたこのブログですが、今日で最終日になります。長い間読んでくれた方々ほんとうのありがとうございました。
(でも、ひょっとしておまけのテキサス編あるかも!)



さてさて、今回の在外研修では日本に来た研修生・介助者以外にも日本の皆さんが会ったことがない人が参加しています。最後に紹介しておきますね。


今日誕生日のホセアントニオくん。ペレスセレドングループの新人です。
コスタリカでよくある、拳銃で撃たれて障害者になったケースです。


同じくペレスセレドングループのウィリアムくん。脳性麻痺です。


紹介済みだったかな?今年のウェンディの介助者エベリンです。
明るくていつも笑ってます。めちゃ好き。
グスタボの介助者ダビです。


ニカラグアのホセアントニオの介助者、エンリケくん。通称キケです。

サンドラの事務所の仲間ブランカさん

同じくサンドラの事務所からダルリンさん


ご存じアンドレイ。彼はペレスセレドンに住んでいるのですが、
会社の研修でサンホセに来たので、連絡をくれました。
最後の夜にやっと会えました。