2010年12月2日木曜日

4カ国活動報告会  

こんにちは。佐藤です。

今日は4カ国の研修生の活動報告会でした。9時から5時までまる一日かけて、じっくり聞きましたよ。



トップはグアテマラ。
ロレーナとアンヘリカ、そして去年のニカラグアの研修には参加できなかったホセマリアの3人が報告しました。グアテマラはこの他にも2名が日本に研修に来たのですが、帰国後活動していないので、今回はこの3人だけとなりました。


日本での研修を終えて帰国してから、自立生活の理念を広げるためにいろんな団体をまわったこと、なかなか協力を得られなくて困っていること、自立生活のセミナーを企画していることなどが報告されました。特に訴えていたのは資金が得られないということです。デモを企画しても交通費が払えないから参加者が集められない、自分はこの活動をしたいのだが資金がないから給料がなくてできない、日本からの支援を得られないのか、という話が出ました。
ここは大事なポイントです。







廉田が、「日本からの資金援助をあてにして活動をするのなら、やらなくてもいいです。確かに生活費は必要なものだが、メインストリームがグアテマラのメンバーの生活を保障することは出来ない。この活動は本当に社会を変えたいと強く思わないと出来ない活動です」という趣旨のことを伝えました。
資金不足はどの国も共通の課題なので、金曜日のまとめの時にもう一度話し合うことにしました。


2番目はコスタリカ。


一昨日の話し合いで自立生活センターの立ち上げが決まっているので、発表は勢いがありましたね。ルイスアルベルトとマイノルがパワーポイントを使って報告していました。

マイノルが「20年後に他の国に自立生活運動を教えに行くことを夢見ている。いまは日本人が教えに来てくれている。将来的には私たちが他の国に出て行って協力できるようにしたい。失敗を沢山すると思う。いまは難しいがめげずに続けていくことが大事だと思っている」と言っていたのが印象的でした。
頑張れコスタリカ!



お昼休みを挟んで、3番目はニカラグア。


最初にホセアントニオが、自らが代表を務めるADFIMの活動を報告。重度障害者を探して自宅訪問をしていること、大学をまわって38人の介助ボランティア集めたこと、障害者年金制度の法律の制定を目指して運動していること、他団体と協力してコミニティレベルの運動を展開していることなどが話されました。











続いてサンドラ。
サンドラは昨年FEMUCADIという組織を立ち上げており、ここの活動の報告をしていました。










右奥の人は日本人です。念のため。



そして、最後はホンジュラス。このブログでおなじみのカローラが報告しました。

「私は日本に行って、人生が大きく変わりました。日本で自立生活を学んではじめて重度障害者が自立できると知ったからです」と言っていましたね。

印象的だったのは、
「私が研修を行うときのテクニックについて話します。3種類のシャツを持って行きます。会場に来ている3人の障害者の親に、私に服を着させてくださいお願いをします。すると、ひとりも私にどの服を着たいかを聞きませんでした。今日は暑いから半袖の服にしますねと、優しく私に言ってくれるが、私にどの服を着たいかは聞かない。向こうが判断している。そういうことをしてもらった後に自立生活とはどういうものかの説明に入ります」
バッチリですね~

この話をウエンディが聞いて、自分でアレンジしたものが、昨日ジセルがやったロールプレイなんだそうです。ナイスコンビネーション!

 5時までみっちりやって、今日のプログラムは終了。
僕は昼ご飯を宇佐見に買ってきてもらって会議室で食べたので、今日は9時から5時までずっと同じテーブルの前に座っていましたが飽きませんでしたね。それぞれ厳しい状況の中、頑張って活動している話を聞くのは、嬉しかったです。

 
 さて、実は今日はもう一つ重要なことがあったのです。
お昼過ぎに廉田がコンセホ(国家リハビリ特殊教育審議会)という国の機関に行ってきたのです。目的は、事務局長のアドリアーナさんに会って、今後の活動に協力してもらうように要請することです。

コスタリカは自立生活センターを設立することが決まったので、私たちはそれを支えるように資金援助の方法を探っています。日本の草の根技術協力という制度を活用できないか、廉田はこちらに来る前に日本の担当者に会って話を聞いてきたのです。
そこで問題となったのは、助成が終わった後にちゃんと残るものがあるのか、何も残らないようなら助成が難しいということでした。具体的には介助制度ができるかどうかというようなことになるのですが、それはやってみないと分かりません。確実に出来るとは、どの国だって言えませんね。
そこで政府機関のコンセホが、介助制度を作りたいと望んでいるか、それに対して協力してくれるかを聞いてきたのです。結果は、ぜひすすめたい、必要ならレターも書くと言ってくれたそうです。一歩前進しましたね~。土砂降りの雨の中、タクシーで1時間かけていった甲斐がありました。


 夜はバラバラの行動だったのですが、私たち日本人4人組みは、晩ご飯食べに外に出てきました。このホテルは街の中心地にあるので、ちょっと歩いたら名所があるのですよ。
ということで、今回の旅行で初めてのプチ観光。写真撮ってきましたのでご紹介。

国立劇場前。笑ってますね~


へんな彫刻発見! 上海万博へ行った人、わかりますか?
上海万博のコスタリカ館にどーんと展示していたコスタリカの有名な彫刻家の作品だそうです。
やっぱり笑ってるね~ 充実してるからね~

さて、今日はこれで終わり。
コスタリカ滞在もいよいよ残り3日。
明日は国会でシンポジウムと講演やってきますよ~

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